静かになった後部座席の様子を、kenはまたバックミラーで探る。
やはり窮屈そうに座っているhydeの姿を確認し、
横で完全に寝ているtesuに声を掛け、起こす。
「teっちゃん・・・・・・・hydeが」
「ん〜〜〜〜」
バックミラーの中のhydeは、顔が少し紅くて半ベソだった。
「なしたんhyde!?
あ、サクラ、なんちゅ〜〜〜・・・・・
コイツにまた何か訳わからんこと言われたんか?」
tetsuはhydeの膝に頭の載せ就寝中のサクラを見ると、
hydeに視線を移し真剣に心配そうな顔をした。
「違うよteっちゃん。 大丈夫」
「大丈夫やあらへんやろ? 顔紅いで?」
「え? 嘘、紅い? あ、ち・ちょっと車に酔ったんかな」
「酔うたんか? 大丈夫か? 車停めよか?
サクラッ! コラ起きんか、どいたれよっ!」
「あ、大丈夫だよteっちゃん! 俺ほんま大丈夫やから。
もう少しで着いちゃうし、大丈夫やから」
車に酔ったんなら顔、青ざめるやろ普通〜。
kenは心の中でそう二人にツッコミながらスピードを緩める。
「kenちゃん、スピード落ちてへん? ちゃんと踏んでる?」
「いや、hydeが酔ったんならスピード落としたほうがエエと思って」
何に酔ったのかは知らへんけどね
「おー、そうやな。やけどこれで最速記録もパーやな」
「大丈夫ー(そこら辺は計算してのスピードやからね、teっちゃん)」
春の陽気とは思えないような日差しに、
車内の温度がさっきよりもぐんと増したような気がして、
kenはエアコンのスイッチを入れた。
君が思うよりきっと 僕は君が好きで
でも君はいつも そんな顔して・・・・
君の嫌いな東京も 秋はすてきな街
でも大切なことは ふたりでいること・・・・
ステレオからはオフコース
熱い頬に微風を受けながら
hydeは窓に次々と訪れる東京の街並みをぼんやりと眺めながら、
自分とは違うリズムの呼吸と、
胸に広がり始めたほんわりとしているのに締め付ける痛みの正体を
終
07.05.08