あぁ、またベッド潜り込んできよった・・・・・・
昨晩、ひと通りベッドでじゃれついた後、
お互いが眠りにつくまでその中で一緒に丸まっていた恋人。
どちらかの寝相でも悪かったのか、
気がつけばkenはベッドに一人で寝ていた。
しかし、それもよくあることで、
人肌が恋しくなるのか、
目覚めて一番に視界に入るのが自分でありたいのか、
それとも再びじゃれつきでもしたいのか・・・・
こうして、明け方に同じベッドに潜り込んでくることも、
またよくあることなのである。
なんで、いっつも足元から入ってきよんのや?
まるで、こちらの様子を伺うような、
それでいて、なんだか悪戯でもしかけられそうな、
そんな可愛らしい恋人の所作に、
まだ半分まどろみながらも笑みが零れる。
う〜〜、舐めんな足〜〜、くすぐったいがな。
あ〜お願い、まだ寝かせて〜な。
昨晩、散々恋人の相手をさせられたken。
意識は目覚めつつあるものの、
身体はまだまだ夢の中である。
そんなkenの身体を
愛撫で目覚めさせようとでもするのか、
恋人の舌は容赦なく、
今度はkenの長くしなやかな腕を舐め上げてくる。
「ククク・・・やめいっ、くすぐったいって」
我慢できず、思わず漏らした声に、
恋人は敏感に反応し、嬉しそうにまた同じく声を上げる。
「な〜kenちゃん。 起きとんの?」
「ん〜〜〜〜? まだやで〜」
「はよう起きてよ。 な〜kenちゃん。 な〜〜って」
恋人は、今度はkenの背中に顔を寄せ、
その鼻頭を背中にグリグリ擦りつける。
「もうちょっと寝かせて〜な」
「いやや〜、起きて。 退屈やねん、遊んで〜」
両手で背中を押したり、
「ね〜、ね〜」と何度もねだっても、
一向に起きようとしないkenに業を煮やし、
可愛い恋人はkenの耳にじゃれつき始める。
「な〜、ココ、噛んじゃうで〜」
「わ〜、そこはやめて」
「ほな、はよう起きてよ。 お腹減った〜」
「腹減ったんかいな」
めんどいな〜、もう。
と、kenは一人毒づく。
この恋人は、自分がどれだけ腹が減っていても、
絶対に食事の用意はしないのだ。
「も〜〜う、自分で勝手に何か食えや〜」
「できひんも〜ん。 kenちゃんつくって〜、はようはよう
お腹減った〜。 ひもじい〜。 な〜〜、な〜〜」
本当にお腹が減ったのだ。
こんなに必死に訴えているのに、
毛布を頭からかぶり、
知らぬ存ぜぬを決め込もうとするkenに、
可愛い恋人は強硬手段に出た。
毛布の中でkenの身体の前に回りこむと
胸から這い上がり、kenの顔のまん前に自分も頭を出した。
「そんなに無視すんやったら、チューチュー攻撃や〜〜〜」
唇とはいわず、顔中舐めまわされ始めたken。
これでは寝ているどころではない。
「あ〜もうっ! hyde! そんなに猫みたいに舐めるから
見てみ! お前頭に猫耳生えてんがなっ!」
半分寝ぼけながら、恋人の頭を押さえつけ、
辟易しながらも可愛らしい悪戯に真剣に怒ることもせず、
kenは叫んだ。
「・・・・・・hyde?・・・・猫耳?・・ね・・こ?・・・うわーーー!!!!」
「にゃ〜〜〜〜ん」
ガバッーーーーとマッハな勢いでベッドから起き上がったkenの目に、
愛猫『エリザベス』が朝一番で目の中に飛び込んできた。
「・・・・・・・・・あ、ベスさん、おはよう・・・」
ライブ中、悦に入ってギターを弾きまくるkenの背後から、
確信犯的な微笑で近寄り、
抱きしめたり、耳に息を掛けたり、尻を撫でたり、服をめくったり、
果ては、逃げまくるkenを、
舞台狭しと右に左に追っかけまわすという、
hydeからヤリたい放題のセクハラ行為を受けた、
ツアー初日のkenの夢である。
「俺・・・・、このツアー身がもたへんかも・・うぅ、エリザベス〜〜〜」
「にゃ〜?」
などとkenが愛猫とじゃれあって?いる間、
サクラは、ライブ中のhydeがkenに対して行った
あまりの『おいた』を目の当たりにし、
『これは本腰入れて落としにかからねぇと危ねぇかも』
と、自分の踏ん切りのつかない心根に朝っぱらから渇を入れていた。
そしてhydeは、
ライブ後に垣間見たkenを見るサクラの般若のような目つきに、
自分の思い通〜りに事が進みつつあることに、
大変ご満悦で心地よ〜い眠りについていたのである。