喧嘩をする度にhydeは物を投げてくる。
あれってすっげぇムカつくんだけど。
投げてる間中罵詈雑言だし、避けるの必死でこっちは応戦できないし、
何が一番厄介かって、近づくこともできやしないってこと。
投げ尽くしたらさっさとどっかに行っちまうし・・・・・ったく。
でも最近、あることに気がついた。
今日はそれを確かめたくて、悪いけどわざと怒らせてみた。
あっ、怒ったな(笑)
最初に持っていたペン。
尖ったところに当たったら痛いんだろうな。
でも、当たらない。
手元のペーパー類、丸めて投げる。
これは当たったが、当たったところで痛くない。
目的を持って投げさせてるから、今日の俺かなり余裕の観察力。
新聞に、さっき脱ぎ捨ててた上着。
新聞はバサバサと空中分解。
上着は直球で来たけど、やっぱり痛くないよ。
あ、飲みかけの紅茶の入ったティーカップ。
・・・・・・・の近くに転がってた消しゴム。
放物線を描いてキャッチ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・プッ。
「何笑うてるんや!」
履いてたスリッパの左右。
一つは足元へ、もう一つは後方の壁に直撃。
「ちゃんと狙ってるのか?全然当たんないぜ」
いつもと違って余裕のポーズ。
「っ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
おっ、俺が送った指輪。
それ投げる? また無くすよ。 また大騒ぎだ。
1秒躊躇って、丁度俺の胸元へ。
はい、キャッチ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クククッ。
「お前、ムカつく!」
今度は手当たり次第に投げられてくるクッション。
何だか修学旅行の枕投げ、思い出すなぁ。
顔を真っ赤にして必死のhyde。
も、降参だよ。
「アッハハハハハ〜〜〜〜〜、ヒ〜〜〜〜。
くくく・・・・、ハハハッ、あ〜〜〜〜〜腹痛ぇ」
「てんめぇ〜〜〜、一体何だちゅうんやぁ!」
「ごめん、ごめん、あ〜、本当にごめん。だってもう『投げれる』物ないんだろぅ?」
蓋のない飲みかけのペットボトル。
灰皿(ただし俺の吸った煙草の灰てんこ盛り)。
詞が書きなぐってあるスケブ。
買い換えたばかりの携帯。
お気に入りの画家の画集・・・・・・
「だからさ、仲直りしようよ」
「・・・・・・・・・・・・」
「いい加減、そっちに行ってもいいかな?」
甘い甘い甘過ぎる
終
06.01.30