「な〜んてことを俺がhydeにしないようにな、お前等ライブ中の行動には気をつけろよ。
もし、あれが今だったら・・・・俺、これくらいのこと平気でやるからな」
「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」
部屋に溜まったビデオ類を整理中、ふと懐かしい映像を見つけたサクラ。
1993年、メジャーデヴュー間もないころライヴ中継の放映をされたものを、
両親が撮り、送ってくれていたものである。
そこに映っていた、熱唱中のhydeの首筋をtetusが噛み付き、hydeが声を上げるという、
とんでもない衝撃映像に今ごろ怒りが沸騰し、真夜中にもかかわらず、
天下のラルクメンバーを都内の某ファミレスに呼び出したサクラだった。
「アホかお前! そんなこと言うために俺らをここに呼び出したんか?
お前のふざけた妄想に付き合えるほどな、こっちは暇やないんやで!」
「てっちゃんが言える台詞やないねぇ」
「そうだぜ! ラルクのリーダー!! そもそもてめぇが元凶なんだよっ!
それにお前ら暇がないとかっていいながら、今全く活動してねぇだろうがっ!」
「kenちゃん! お前どっちの味方なんや? それにな、なんや今の妄想話!
あんな酷いことhydeにしておきながらな、最後は許してもうてるくさいやんか!
なんちゅうご都合主義な妄想なんやっ!
許されへん! hydeが許してもな、hydeにあんなことしたサクラ! お前を!
ラルクのリーダーとして俺は絶対に許さへんでぇ!!!」
「tetsuくん、そこツッコミどころ違ってる。 それに実際にはしてないよ」
PSPをピコピコやりながら、面倒臭そうにyukihiroが言う。
「そうそう、ツッコミどころ違ごうてるわ。 コホンッ。
え〜、サクラさん、ひとつ確認ですが、
君ら二人の最初ってそんなハードやったわけ?」
興味津々のkenの身体は、ファミレスの幅広いテーブルの半分以上を乗り出している。
「いくら相手がhydeだからってな、男のプライド掛けて、
俺がそんなレイプまがいのことするかよ。
それにな、ken、お前にも一言言いてぇことがあんだ」
「何?」
「『汗、吸うたろか?』ってな! 思い出しただけでも腸煮え繰り返るってんだよっ!」
「・・・・・・・・・・・すんません」
『自分勝手に怒っている相手には、一歩引いて接し、相手にしないのが得策』
kenちゃんの指南書だ。
「あのさ、何かさっきからhyde君の様子おかしいだけど」
PSPから頭を上げないyukihiroの言葉に、
サクラに肩を抱かれながら無言を貫くhydeの顔を覗き込む男4人。
「おぁ! hyde! どうしたんや? 笑顔が顔にへばりついてる!」
「うわぁ〜〜〜、エグいわ、これ。 洒落にならんで」
「もしかして気絶してる? 憤死ってやつ?」
「お前ら、こんなhydeの顔、エグいうちにはいらねぇぞ」
「「「は?」」」
「俺なんかもっとhydeのエグい顔、見たことあるってのか、
させたことあるってのか・・・」
「サッ、サクラーーーー!!! おま、おま、お前という奴はぁー!
h・hydeのことなんやと思おとるんやーーーー!!!」
「立ち上がんなよ、tetsu。 何って? ・・・・・・・・・まぁ、所有物?」
(うっわ〜、言っちゃたよ。言い切っちゃったよ、この人・・・・・by ken)
「ぐわーー! お前という奴はーーーー!!!」
まるで、「うちの娘になんちゅうことしてくれたんや」な勢いで怒鳴りまくるtetsuに、
「お父さん! お願い! 落ち着いて! 世間様の目もあるしっ」
な感じで、tetsuをなだめるken。(しかし、ワクワクしてる様子ありあり)
「知るかよ、そんなこと。 てめぇの娘が好きで引っ付いてくるんだ」
っぽい余裕をかまし、相変わらずhydeの肩を抱きながら、
煙草をふかしているサクラ。
そして、「あ〜、またねぇちゃん、ろくでもない男に引っかかったよ」
唯我独尊モードで知らない間に隣の席に移動してゲームに興じるyukihiro。
深夜のファミレスで恥かしげもなく繰り広げられるそんな昼メロのような様子を、
「ラルク発見!」のラルオタメールで集まったファンたちは、
「きゃ! な・何? 何だかすっごく雰囲気悪くない? 仲悪いの? 喧嘩?」
と、遠巻きで見守るしかなかった。
後日、ラルクファンの間でまことしやかに
『ラルク、解散か!』
の噂が出回り収拾つかなくなったことは、この状況を観た限り仕方のないことであろう。
現在、過去、未来。
音楽活動だけでなく、