MADE IN HEAVEN 1


無表情な顔をしてhydeがすり寄ってきた。
 
だけど、ほんのちょっとした眉の角度とか、
いつもより横に強めに引かれた口角とか、
絶対に目を合わせないところとか・・・・・
 
そんなことで分かる。
あぁ、ま〜た悲しいことがあったのね?
 
hydeには楽しいこともたくさんあるようだが、
悲しいことも同じくらいにたくさんあるらしい。
 
今度は何だ?
みすぼらしい猫でも見つけたか?
悲しいお話のほんの一行が胸に堪えたか?
テレビで酷いニュースをたまたま知ったのか?
そんなもの、どれも今更のものだろ?
 
それとも、空に綺麗すぎる雲でも浮かんでいたか?
 
hydeにそんなことを言ったところでキリがない。
悲しいなら勝手に悲しんでいればいい。
そこまで俺は面倒見切れない。
 
無言で腹にしがみついている背中を引き剥がして、
しっかりと抱き直す。
目の前に晒された、服からのぞいた肩にキスをする。
hydeも俺の首筋にキスをしながら言う。
 
「悲しいことって知らないところでたくさんあって怖いよ」
 
どうして一々hydeが怖がんなきゃなんないんだ?
お前が怖がったって、与えられたソレはそいつのもんだし、
その痛みはそいつにしか分かんないよ?
hydeはどーしたいんだよ?
一緒に悲しんでやったら痛みを吸い取ってやれる
・・・とでも思ってんの?
 
「そんなふうに言わないでよ。 怖いよ」
 
そう言うと、本当に怯えた顔をして唇に吸い付いてきた。
俺は彼の胸を舌先で充分過ぎるほどに湿らせ、
少し濡れてきたhydeを緩く擦り上げてやる。
 
彼は悲しい顔で感じて、
でも声を上げるのは罪なことのように耐え忍ぶ。
 
「それでもこうやって悦べるんだ」
「酷いなサクラは」

 
 
両手で覆っているその下には、
泣くことさえも許されないと懺悔している顔が、
隠れていることを俺は知ってる。
 
「だけど、それで綺麗で素敵なものを創れるんだろ?」
「もうやめてよ」
 
そしてその矛盾に答えを求めて、
また美しいものを生む。
 
 
「結局・・愛されてるんだよ、お前は」
 
 
それで俺は、
薄い嫉妬に縁取られた抱えきれない愛しさでhydeを抱くんだ。


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