それはくだらない日常


「重い。 どいて」
 
さっきまで大騒ぎでサクラの下で喘いでいたhydeが、
彼の身体を押し上げようとしていた。
 
当のサクラは、まだhydeの中にいる。
いて、その温もりに浸っている。
浸りながらhydeの顔を見ている。
 
「何見てんだよ」
「さっきまであんあん言ってたくせに」
 
「SEXしてんだから当たり前。 言わせてんの誰?」
「普通男は言わねーよな」
 
「喧嘩売ってんの?・・んっ」
 
いろいろ吠えられそうだが、折角のこの余韻をもうしばらく楽しみたい。
汗で額に髪を張り付かせた顔のhyde。
ツーと爪でそれを払う。
それだけの刺激に肩をすくめた彼に口づける。
目は怒っていない。
甘えたようなキスに少し笑い、細くなる。
 
まだ痺れの残っている胸。
尖っているところに触れる。
サクラの身体で開かれている脚を撫でる。
目の前の瞳が歪む。鳥肌が立つ。
中にいるサクラは締め付けられる。
 
「ん・・やだ。 出てよ」
「このままでもう1roundお願いします」
「脚痛い。 一回出て」
 
突っ張っていた腕に力を消す。
サクラの身体はhydeに覆い被さる。
 
「・・・・重い」
 
身体の下で足掻く男が
捕食動物のようで笑みが漏れる。
 
hydeの身体から自分を抜き取る。
僅かだがそれにも反応する彼。
 
彼が飛ばした体液で汚れた身体を横たえる。
 
「もうすんのヤダ?」
 
身体を拭いたティッシュは適当に丸めてベッド下へ。
並んだhydeがサクラのほうに顔を向き変える。
 
「ううん。 そんなことないよ。 脚がちょっと痛かっただけ」
 
hydeはまだSEXの後の甘い余韻の中にいる。
 
「折角hydeん中にいたのに、出てって言われて出るだろ?」
「う・・・ん」
 
サクラの手を取り、僅かに持ち上げ、指を絡めることに夢中だ。
 
「で、またhydeの中にいく。 時々面倒になるな」
「ん? それどーゆーこと? もうシたないん?」
 
サクラは指を絡められ、hydeに好き勝手に弄ばれている腕を高く上げる。
hydeの腕もろともに。
 
「いや、もうね、hydeの中から出たくなんてないって思うのね。
 いつまでも中にいて、ずっとそうしてひとつでいられたらいいなー」
 
hydeは微笑む。
それこそトロトロにとろけそうなくらい甘い顔で微笑む。
 
サクラも笑う。
自分が彼にそんな顔をさせるほどの胸の内を吐露してしまったことに、
今更ながら気がついて照れて。
 
hydeは高く掲げられた腕に愛しそうに自分の腕を絡ませる。
絡ませながらサクラを見上げ、甘ったるく言う。
 
「俺はひとつになんかなるの嫌」
「サクラがいて俺がいて」
「別々だからこうしてさわれるの」
「お前と身体が別々だから」
「だからこうして感じあえるの」
 
だからシようよSEX。
折角ふたつで生まれてきたんだから。
 
「イイところを探り合って、さわってよソコに」
「指だって10本あるんだから全部使おうよ」
「唇へだけのキスなんて勿体ない」
「耳で俺を見て、目で俺を聞いて」
「舌で喘がせて、指でイカせて、声で鳴かせてよ」
 
少し泣きそうになる。
悲しいからではない。
自分が思っている以上に思われていることを、
いつも思い知らされるからだ。
 
そして、
別々にいるのはそういうことなんだと、
だからそうなんだと。
それだけのことなんだよと。
簡単に言ってのけた彼の胸に再び唇を寄せて、
その腕に掻き抱かれ、
やはりサクラは、少し泣きそうになるのだ。

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07.04.29
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