伸ばした腕のその先にサクラが寝ていることを思いだした。
熟睡しきっていたhydeの意識を薄く戻したのは、
指に絡み付くサクラのすらりとした指の感触だった。
それでも疲れから入りこんだ深い眠りは、
艶かしく絡んでくる彼にhydeが反応することを妨げた。
hydeがすっかり眠りこんでいるとでも思っているのか、
サクラはただhydeの指に触れ、さすり。
掌に掌をかさね、しまいには両手で包みこんだ。
程よく温まったサクラの体温は心地よかった。
hydeの手を慈しむサクラの気持が、
温もりと一緒に指先から身体中に入り込んでくるような、
そんな触れ方だった。
hydeの瞼は閉じたまま。
でも、口元には微かな微笑みが零れた。
寝返りを打ってしかし、
幸せそうな顔をサクラに見せることもしなかった
絡んだ手を少し握り返してやろうかとも思ったが、
やはりそれもしなかった。
すればきっと、サクラが自分の気持ちに気がつくと思ったから。
そうしたら彼は安心して、hydeの手を離してしまうと思ったから。
ずっと触れていてもらいたい。
うっとりするんだよさくら。
本当に大切なことは態度にも、
そして言葉にも歌にも簡単にはできない。
とけそうな思考の中でhydeはとろりと、そう思った。
終
09.11.20
サクラさん、お誕生日おめでとう