盲愛 1 
++ 先に
『虹の輪郭』様の「盲愛」をお読み下さい ++


これはどういうことやろう?
ミニ俺が裸やない上に黒のタンク着てる。
 
アイツもこの真冬に黒のタンクや。 
まぁ、裸でもいいほど部屋は暖かいけど。
お揃いや・・・・キモ。
 
俺は、ミニ俺の様子を伺うことを口実に、今サクラの部屋にいる。
キモとかって思った、そういう俺の手にも行事越しのチョコがある。
 
「はい、hydeクン。 あげる、おすそ分けやけど」
 
そう言いながら、ミニ俺の前にチョコを置こうとして固まった。
hydeクンは既にチョコを持っていた。
しかも、hydeクンサイズ。 手作りっぽい!
 
サクラがこんなもん用意するわけ・・・ないわ!
 
俺の思考のベクトルは天を貫き、
ある一つの可能性という的のど真ん中をスコーンと射抜いた。
 
 
しばらくほっといたらこれや。
ミニ俺餌に女釣るとはええ度胸やな。
 
 
「サクラ〜? お前、ミニ俺でマスかいたりしてへんわな〜?」
「あ〜? あぁ〜」
 
サクラは突然の俺の訪問に、ツマミになるものでもないかと冷蔵庫を物色中。
 
「結構マメに面倒看てんねんな〜?」
「まぁ〜、埃がつかねぇ程度にはな〜」
 
 
いらん虫はついたみたいやけどな。
 
 
別に、お互い女抱けへん身体ってわけやないから・・・・
お互いそれをどうのこうの言うつもりも今更ないし・・・・・
ただ、男はお互いやないと考えられへんだけで・・・・・・
その他は、お互いいたってノーマルなわけなんやし・・・
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
「お〜い、hyde〜、なんか適当にあったから呑もうぜ」
「・・・・サクラッ! ・・・・・ちょっとこっち来いっ!!!」
 
「・・・・・なんだよ」
 
俺はサクラの真っ黒なベッドの端に座る。
 
「マスかきサクラ。 俺とヤル?」
 
お前が断れるわけないだろうとばかりの表情をしてやる。
 
「お前、今日は疲れてるし、そんなつもりで来たんじゃないって言ったろ?」
「ふ〜ん、言ったっけか?」
 
そんな非難めいた口調でいながら、俺のほうに歩み寄るサクラ。
 
「酒は? シャワーは? 疲れてねぇの?」
「そんなの、お前、待ってられんの?」
 
少しの心遣いが心地いい。
俺の隣に座ったサクラを跨いで、向かい合わせにサクラの上に座る。
頭を抱いて、額や目蓋に口付けする。
 
「今日の服、俺、気に入ってんやから。 ボタン丁寧に外せよ」
「げー」
 
黒のフランネルにボタンがいっぱいや。
袖口もきっちりしてて。 そこのボタンも外さへんかったら脱がせへんで。 
気張りや、サクラ。
 

ほんまは取り立てて気に入ってる服でもないけどぉ。
 
 
真剣な表情のサクラを見下ろす。
自然に口の端がほころぶ。
 
「と・取れた」
「お疲れさん」
 
上半身裸の俺にサクラが纏わる。
サクラの耳朶を甘噛しながら視線を移動し、人形で止める。
 
その服、結構似おうてるよhydeクン。
 
サクラの体重がだんだん俺に圧し掛かかり、
視界から人形が消えた。

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