目覚めて
「なぜだーーー???!!!」
という経験は誰でも持ち合わせている。
今の俺がまさにそうだ。
そしてこれは、人生何度目かの「なぜだ?」だ。
だけど、その後には「まぁ、なんとかなるっしょ」という
短絡的な解答のない解答みたいなもんがある。
けど、今回のコレは・・・・・
昨日はライブの後、メンバーで反省会とかいうのをやって。
相変わらず酔っぱらって。
適度な疲労感とライブ後の高揚感と身体に回るアルコール。
こんな条件でヤリたくならない男の子はいないよね?
で、何か誰かを連れ込んで。
何発ヤッたか覚えてないけど・・・・
朝、起きたらまだ隣で寝てるわけで、
もちろんそりゃ手が自然に伸びるでしょう。
向こう向いてるけど、髪の毛長い(俺の趣味だ)
肌すべすべ〜(十代だったらヤバいな、これ)
結構ほっそい子だなぁ・・・・・
・・・・・・・胸・・・・・え? 胸・・・・・・・・
こ・この感触は? え? 俺、ロリっちゃったの?
た・煙草煙草煙草
ちょっと落ち着け櫻澤。
それはないよ。胸が異常に小さい女なんだよ。
しかし、次の瞬間顔をこちらに向けた一夜の相手を見たとき、
胸が異常に小さい女のほうがよっぽど良かったと思った。
ハ・・・イ・・・・ド?
ひ・髭が生えてる(笑!!)
・・・・・・・・・・・・・
な・・・・ん・・・・で?
俺・・・・裸・・・・だよ?
だめだ、動悸が激しすぎる。
いや、ただ同じベッドに寝てただけだよな?(二人とも裸で!?)
いや、酔っぱらって裸になっただけだよな?
じゃ、この腰の毎度覚えのある倦怠感は何なんだよ〜〜〜〜。
思い出せ! 昨夜のことだろ櫻澤! 思い出すんだ!
昨夜、何してたんだっけ?
酒呑んで、hydeの乳丸見えの服に俺がケチつけたんだ。
漢らしく素っ裸になれっつって。
ヤダ! 脱げ! ヤダ! 脱げ! ってなって。
それから、ライブの客の中でhydeの服を引っ張って
引きずり落とそうとしてた野郎がいたって、
怖かったってhydeが半泣きになったんだ。
そーだ! あのヤロー。俺もアイツには気づいてた。
今度会場で見つけたらスネアでもぶち込んでやろーか。
そんでサクラが助けに来ないから服が伸びちゃったんだとか、
サクラは俺の乳がみんなに見られても平気なのかとか、
客席に引きずり込まれた時なんか
「ゾンビに喰われてる気分」なんだからなとか、
散々絡まれて・・・・・絡まれて・・・・・・・
tetsuに家まで送ってけって言われて。
タクシーの中でも散々絡まれて。
そうだ! アイツ、俺の腕に噛みつきやがったんだ!!!
「おあーーーー! 歯形がついてるーーー!!! 嘘ー!」
「え? あ? こ・ここにも? え? これも? は? こんなとこにもー?
肩にもあるじゃねーかよっ! ・・うわっ!こっちの肩にも。
げっ! 何だよこの胸の・・・・あ、引っ掻き傷だ。
何か背中もヒリヒリしてきた・・・嘘だろ〜〜」
恥ずかしい程の情事痕だ。
ガックリ項垂れていたら隣のhydeがごそつき始めた。
「サクラ、おはよ。 煙草の灰落ちるよ」
お・起きたのかよ。
声が掠れてるぞ、おい。
「おはよ」
俺は俯いたまま返事をする。
顔がまともに見れませーんっ!
「あのさぁ、この状況説明してほしいんやけど」
「俺も説明してほしいよっ!!!」
朝日の中で改めて見たhydeはやっぱりうっすらと青かった。
そりゃ俺も青いだろうけどさぁ。
「説明してほしい」という俺の願いに、hydeは天井を見ながら
長い睫をバサッ、バサッと上下に動かした後、布団に潜り込んだ。
それから目だけ布団から出すと、
「俺・・・・裸みたい」
みたいって何だよ? 素っ裸なんでしょ? マッパなんでしょ?
ついでに俺もそーなんだってばっ!
「サクラの身体、なんか酷いんやけど」
そーでしょ? 傷だらけでしょ? 誰がやったか考えたくねーよ。
「俺も・・・・・なんか凄いんだけど?」
「えっ!?」
すすすすすす凄いってどどどどどどーゆー意味ですか?
「ほら」
布団を少しずらして見せてくれたhydeの白い身体。
赤黒い痣だらけだった。
ようするにキスマークだらけだった。
「それ・・・・俺?」
「たぶん」
重苦しい空気。
ドキドキしながら最後の質問に望みを託す。
「まさか、最後まではいってねーよな?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
hydeさん!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お願いします!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「覚えてない」
YES!!!!
「でも、ケツいたぃよぉ・・・サクラぁ」
NOーーーーーー!!!!!!