『じゃあhyde、おじちゃんとホテルに泊まろう』
チビhydeはお隣さん夫婦の一人息子である。
ある日、パパとママは友人の結婚式で一泊旅行に出掛け、 チビhydeはとなりのサクラ
おじちゃんとお留守番をすることになった。
『パパとママだけホテルに泊まってズルいぃ〜〜』
可愛いhydeがそう駄々をこねたため、チビhyde溺愛のサクラおじちゃんは、チビhydeをホテ
ルに連れていくことにした。
しかし、チビhydeがイメージしていたホテルは、 子供のくせに割と豪華なホテル。
しかもツイン。
可愛いhydeを抱っこしてねんねさせよう と思っていたサクラおじちゃんの淡い野望は、
『hyde、おっきなベッドでひとりで寝てみたい!』
の一言で打ち砕かれたのだった。
ホテルで初めてのお泊まりに、 大好きなサクラおじちゃんとリッチな食事。
そんなサクラおじちゃんの野望など露ほどにも知らぬチビhydeは、何もかも初めてのことに
わくわくしっぱなしである。
部屋に戻ると今まで見たこともないおっきなベッドが並んでいる。
その上で飛び跳ねても サクラおじちゃんは叱らない。
それどころか、ベッドの上からおじちゃんにダイブしても 嬉しそうにちゃ〜んとキャッチしてく
れる。
おじちゃんはとても力もある。
すっごく楽し〜〜〜。
『サクラおじちゃん、大好きー』
大好きと言われるのはとても嬉しいのだが、さきほどからおじちゃん、おじちゃんってちょっと
気になる。サクラおじちゃんは結婚もしていないし、それに子供だってもちろんいない。
歳だって、チビhydeがどう思っているのか知らないが、彼の父親よりも若干若いのだ。
『おじちゃんはいらないよ。サクラでいいよ、hyde』
『サクラ大好き〜〜』(びよーん・びよーん)
ベッドの上でピョンピョン飛び跳ねるチビhyde。
一体いつまで飛んでいるつもりなんだろう?
子供の持久力というのは本当に馬鹿にならないものである。
もう一方のベッドに座りながらサクラおじちゃんは腕を広げてみた。
ダ〜〜イブ!
恐がることもなく自分の腕のなかに飛び込んでくるチビhyde。
キャ〜〜ッチ!
もちろんしっかり受け止めて、ぎゅ〜と抱きしめる。
キャッキャッキャー!
ゲロ可愛い。
hyde、すごい汗かいてるな。
こりゃ、寝る前にシャワー浴びせないとな。
いつまでもこうやってチビhydeと遊んでいたいのだが、9時には寝かせるというチビhydeの親
との約束を思い出した。
『hyde、そろそろねんねだ。その前にシャワー浴びておいで』
『シャワー? シャワーってどうやるの?』
『・・・・・・え?』
うん、そうか。この年齢でシャワーは一人では浴びれないわけだ。
ひとつ子供に対する知識を得たサクラおじちゃんである。
でも、一緒にお風呂に入るという考えにまでは至らない。
『こっちがお湯で、こっちがお水。
いいか? バスタブに入ったら、お水が外に出ないように このカーテンみたいなのを引いて
おくんだぞ』
チビhydeを浴室に連れていくとシャワーノズルをフックから外し、チビhydeに手渡すと「一人で
入れ」とレクチャーを始めた。
しかし、
『そんなにむずかしそーならhyde入んなーいぃ』
『いっぱい汗かいたから入らないとだめ』
『やだー』
『ばっちいでしょ』
『やだ、hyde頭一人で洗えない』

『お湯被とっけば大丈夫だから』
『やだー、もう眠い、お風呂入んなーい』
『・・・・・・洗ったげるから』
『サクラ、大好きー。 一緒に入ってー』
洗ってあげると言ってしまったけれど、本当に洗っちゃっても大丈夫なんだろうか?
というよりもちゃんと洗ってあげれるんだろうか?
ガシガシ擦って痛がったりされないかな?
洗髪は頭からシャワーをぶっかけてもチビhydeは平気なのか?
いろんな不安が押し寄せたが、サクラおじちゃんは取りあえず一緒にシャワーをしてみること
にした。