翌朝、どれくらい気を失っていたのか分からないが、
目覚めた自分は小学生のあの日、
初めて迎えた朝と同じ情けない状態だった。
シャワーを浴びてさっぱりしたいのだが、
この部屋の浴室を使う気にはなれなかった。
バスローブを羽織り直し、
廊下に誰もいないことを確認し、
電話済みの隣室のマネージャーの部屋へと行った。
彼はバスローブ姿の俺を写真に撮ろうとして、
清掃も行きとどいていないホテルに俺を泊めやがってと、
殴り倒された。
その後、チェックアウトを済ませる前のフロントロビーで、
マネージャーはホテルについて詫びてきた。
そして、もうこのホテルには二度と泊りませんよねと、
この期に及んで念を押した。
いや、実はこのホテル結構気に入ったんだ。
マネージャーを殴って以降機嫌の悪かった俺のその言葉を、
彼は相当驚いた様子で聞いた。
だが、本当に驚いたのはそういった俺自身だった。
そして次にはそんな自分に半ば呆れながらこうも言った。
もし今度利用する時があるなら、同じ部屋で頼んでよ。
マネージャーは俺の言葉に少し安堵した表情で言葉を続けた。
よかったです。
どういう理由だかはわからなかったんですけど、
口コミ情報でこのホテルすごく評判がよかったんですよ。
・・・・・へぇー、そうなんだ。
ええ、特に男性のリピーターが多いらしいです。
以来、俺はそこに時々お世話になっている。
そのホテルがどこのどういうホテルであるか、
はっきりとは言えないけどね。