服従するは我にあり


手の中で紅く張りつめている彼を握りながら、サクラはhyde
の耳に囁いた。
 
「hyde」
ぴくんと揺れる身体に彼の期待を感じる。
 
「そんなに【俺】が欲しい?」
「ほしい」
 
hydeの声は掠れていた。
半脱ぎにさせていたジーンズを引っ張ると、hydeは尻を上げ
てサクラに協力をした。
思ってもいない相手にそんなことをするhydeがおかしいはず
なのに、サクラの胸はずきりと痛んだ。
目の前に形のいい尻が露わになった。
女の形状と明らかに違う穴の入口を見て、本当に自分のが
入るのか半信半疑だ。
だが、「挿れて」というからには入るんだろう。
hydeは受けた刺激から遠のいた身体で、息を整えながら次
を待っている。
hydeが泣き出したときに図らずも勃起してしまった自分が、
今少し躊躇いがちな状態であるのを自ら奮い立たせる。
二人から出る雄の匂いでサクラは吐き気がした。
 
hydeの入口に自分をあてがう。
先端を少し埋め戸惑っていると、「はやくして、いたい」とhyde
が言った。背中の下の手錠が痛いようだった。
腰ごと持ち上げ観念し、一気にずぶずぶと押し進むと、hyde
の尻の下から見えていた手錠の手が、ソファをばりっと引っ
掻くのが見えた。
 
「あ」
最初は息を吐くような声。
 
「あ・・あぁー・・・あ・・・んん」
続いて高く掠れた声が、サクラが進む間続いた。
 
案外すんなり入ったことに、二人の関係がここ最近のもので
はないことが分かった。
入れてしまえば同じ内蔵である。女の中とさほど変わらない
ことはサクラには変な感動だった。
確かにこれでお互い気持ちよくなれるなら、男であろうが不
都合などないだろう。
妊娠の心配がいらないだけ、こちらのほうが分がいいかもし
れない。
おまけにhydeのこの感度と色っぽさなら、そこらの女を抱く
よりもずっと楽しめるかも知れない。
だけど。
 
「【俺】が気持ちいい?」
 
これはやはり錯覚だ、hyde。
そして、落とすならとことん落としてあげような。
 
「あ・・ぁ・・き・気持ちぃいよ」
 
激しく腰を振ってhydeの内壁と自分を摩擦させる。
そして、hydeの喘ぎが短く、早く、鋭くなっていくに従い、hyde
の粘膜は何かを分泌し、サクラと絡み合い、卑猥な音を出した。
 
あぁ、そうかこれが粘膜同士の錯覚かとサクラは思った。
 
男なんだからこのまま中で出してもいいだろうと、喘ぎ声で開き
放しのhydeの口元を見ながら思っていると、手の中のhydeが
どくんと脈打つのを感じた。
 
「もう、もう手を離して!」
 
半分叫びに近いhydeの声の後、サクラは身を屈め、さらに挿入
を深くしhydeを何度目かの射精感に追い込み、彼の間際にアイ
マスクに手を掛けた。
 
「【俺】で感じてる?」
「か・感じてる。 感じすぎておかしくなりそう! いやっ、もう」
 
マスクの下から現れたhydeの瞳。
快感とサクラが与える振動と、長く塞がれていたせいで焦点が
なかなか合わず、サクラの顔をぼんやりと眺めている。
 
しかし、サクラは自らの吐精のために起こした最後の動きでhyde
の瞳に光が射し、その目が大きく開かれたと同時に、hydeの中で
思いっきり自分をぶちまけた。

「hyde、お前俺のことtetsuと思ってたんだろ?」 
「い・・・いやぁああ」
 
hydeも力を緩めたサクラの手の中で絶望的な享楽を解き放して
いた。

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