魅惑のハロウィン・ナイト


「hyde、明日からのハロウィン、お前どんな仮装すんだよ?」
「あ?あぁ〜〜、一日目がシザーハンズで、二日目は・・あ・」
 
「二日目は?」
「・・・・・内緒」
 
「なんで?」
「サクラ結局来られへんのやろ?」
 
「ああ」 
「やったら、別にそんなん気にせんかてえぇやん?」
 
「行かれねぇから余計に気になるんだろうが」
「ふんっ! 気になるんやったら来たらえぇやろ?」
 
「だから、俺は先約があるんだっつの」
「やから、来られへんのやったらそんなん気にすなやっ!」
 
「行かれねぇから気になるって言ってんだよ」
「やったら来たらえぇやんかっ!!!!」
 
うがーーーー!!!
何なんだよ、このヴァカップルみたいな会話はよっ!
俺はこういう無意味な堂々巡りが大っきれぇなんだっ!

頭弱いhydeは気にならないかもしんねぇけどな。

こんな展開は時間がもったいないだけだ。
この話はこれ以上していも無駄だな。
 
しかし、(hydeの仮装は見たいから)ここはまぁ百歩譲って。
 
「悪いなhyde。 次の機会には参加させてもらうから。
 当日は写メでも送ってくれよ」
 
「ヤだ。 送ったらん。 来てくれはった人だけのおっ楽しみやもんねー」
 
コ〜〜ノ〜〜ヤ〜〜ロ〜〜・・・・・
 
「んじゃなサクラッ! お仕事か何か知らんけど気張ってなっ!」
 
言い返す前に携帯を切られた。
対面してたら今頃とんでもない目に会わせているところだが、
電話じゃ仕方がない。
 
しかし、
正月にお節料理も食べなかったような家庭で育ったのに、
日本文化に根ざしてもいないようなお祭りに
俺が喜んで参加するわけねぇだろうが。
 
しかも、仮装だとか七面倒くさいことまでわざわざして。
一体なにが楽しいんだか、全くhydeのそういうところは分かんねぇ。
 
などと思う櫻澤なのだが、本当は櫻澤にも参加してもらって、
自分の仮装を見てもらいたかったんだろうというhydeの気持ちが、
気のせいかもしれないが痛いほど分かるhydeバカな櫻澤は、
今回のことは胸に仕舞って、
「後できっと写真くらい見せてくれるさ」と
先約を優先することを選んだのである。
 
           
               が、
 
 
「な・な・な・な〜〜〜〜なんじゃこりゃーーーー!!!!!!」
 
 
先約先にtetsuから送られてきた数々の写メに写っていたのは、
どっからどう見ても女子高生より女子高生でムチムチな白い太股を
惜しげもなくさらけ出し煙草をすっぱり吸っているのが
またアンバランスで妙な色気があるばっちりメイクと頭の角が
アヴリルと間違えそうだけど絶対本人より色物好みな萌の
塊が制服着て見せパン見せてる仮装のhydeであった。
 
その上、わざわざ写メの一枚一枚に丁寧なコメントまでつけられている。
 
「hydeの足、スベッスベやでー」
「お前アホやなー。 こんなん生で見ぃひんなんて」
「ディストの制服、贔屓目で見てもhydeが一番!」
「角、生えとんやでー。可愛っエエー」
「アイドルショット!」
「絶対領域!!」
「ドクロパンツ!!!」(←結構至近距離)
 
.....tetsu、人のもんおかずに何盛り上がってんだよ。
 
「ヤス君」
 
いらねぇよっ! 削除!
 
?? 誰だこの中世のお姫様仮装野郎は?
 
「アニス。 hyde忘れてるみたいやけど、今日のどっきり企画は
 彼とhydeのライトキスらしいでー」
 
 
櫻澤の脳は時々、思考より行動、精神より筋肉に支配される。